父との思いもよらぬ再会に、涙を流す花生(か・せい)。軍でうまくやっていることを伝えたものの、華武(か・ぶ)は「今すぐ帰るぞ」と言い出した。
捕まえてみれば、揉冉(じゅうぜん)の兵はまだ幼い少年だった。敵とはいえ、憐れに思う気持ちを隠せない花生(か・せい)と趙宇(ちょう・う)。2
「我らの力を見せつけろ」――楊俊(よう・しゅん)の力強い掛け声と共に、隋軍と揉冉(じゅうぜん)軍との戦いの火蓋が切って落とされた。
刺客を倒した花生(か・せい)に対し、褒美として黄金10両が授けられることとなった。だが、花生はためらいながらこう切り出す――
昼間の訓練でうまく的を射ることが出来なかった花生(か・せい)は、その夜、一人で弓の練習をしていた。必死で弓を引く手に、ふいに誰かの手が重ねられる。
揉冉(じゅうぜん)を見たと訴える華若蘭(か・じゃくらん)だったが、意地の悪い胡(こ)都統はまったく信じようとしない。
足の悪い父に代わって出征した華若蘭(か・じゃくらん)。男だと偽って軍隊に入ることは、一家全員が斬首される大罪にあたる。
華武(か・ぶ)の居場所を見つけ出した楊俊(よう・しゅん)だったが、彼のもとに足を運び、護心鏡のことを尋ねても煮え切らない答えを返されるばかり。苛立ち、思わず剣を突きつける楊俊。
8歳の幼帝・宇文闡(うぶん・せん)は、皇位を外戚の楊堅(よう・けん)に譲り退位。これにより北周は消滅、隋の天下となった。