易歓(いかん)に治療を施すため、慈ケン(じけん)はすべての気を使い果たした。この功績を盾に囚人である己の命乞いをする気はないものの、彼は康熙(こうき)帝にある頼み事をする。それは、 […]
永楽斎を訪れた太皇太后と皇后は、易歓(いかん)の看病に勤しむ康熙(こうき)帝の姿を目にして愕然とし、自分たちの来訪を気にも留めないことに苛立ちを覚える。皇帝ともあろう人が、逆賊の易 […]
李定国(り・ていこく)たちが潜む拠点へと戻った易歓(いかん)は、すぐさま彼らの前に跪くと独断で康熙(こうき)帝に会いに行ったことを詫び、今は明を復興させるよりも清の朝廷に協力すべき […]
明復興を諦めるように説得できたら、本当に明珠谷の人々を罪に問わないのか――不安げな表情を浮かべたまま、易歓(いかん)は尋ねた。“もちろんだ”と断言する康熙(こうき)帝。そのうえで彼 […]
自分に嫁ぐと約束したはずの易歓(いかん)が婚儀を土壇場で逃げ出し、康熙(こうき)帝と口づけを交わしているのを目にした慈ケン(じけん)の怒りは計り知れなかった。康熙帝に刀を向け、一度 […]
慈ケン(じけん)との婚儀を明日に控えながら、黙声(もくせい)と倩影(せいえい)の力を借りて逃亡を図ろうとした易歓(いかん)。しかし、あえなく慈ケンに見つかってしまう。逃亡を阻止する […]
オボイと内通したうえに、逆賊である李(り)兄妹にも情報を流していたと自白した李徳福(り・とくふく)。斬首に値する大罪だが、自ら李兄妹の正体を告発したことを忠誠心が残っている証しだと […]
易歓(いかん)は、自分たちの正体が露見したのか否かを探るため、康熙(こうき)帝がいる懋勤殿を訪れる。束の間語り合った2人――康熙帝はこの時すでに何もかも知っていたものの、それをおく […]
太皇太后はホンタイジの宝剣を手に取ると、何のためらいもなく銅箱に向かって振り下ろした。突然の出来事に驚く康熙(こうき)帝だったが、次の瞬間、真っ二つになった銅箱を目にして唖然とする […]
共に帰らぬ限りどこまでもついていくという康熙(こうき)帝に根負けし、皇宮へ戻ることに同意した易歓(いかん)。これで失踪の件は落着したものの、己の立場を考えず素性の分からぬ娘のために […]