妲喜(だつ・き)によれば、無双(むそう)宗姫が極端に勝手気ままな性格になってしまったのは、幼くして母を亡くし、父である東陵(とうりょう)王に溺愛されて奔放に育ったことが原因なのだと […]
従姉の無双〈むそう〉宗姫や侍衛たちがいる前で、姫満〈き・まん〉は少雍〈しょう・よう〉に愛の告白をしてしまった。“自分がやらかした”事態を収拾する羽目に陥った妲喜〈だつ・き〉は、その […]
自分の代わりに少雍〈しょう・よう〉と仲良くなってほしい。この願いを妲喜〈だつ・き〉に聞き入れてもらうため、“見た目は大王”の姫満〈き・まん〉は躍起になっていた。さも霓裳〈げいしょう […]
目に余る勘違い行動を続ける霓裳〈げいしょう〉に、姫満〈き・まん〉は“女子の心得”を説き始めた――なにしろ、心は妲喜〈だつ・き〉なのだ。いまいち理解していないらしい霓裳を追い返し、妲 […]
幼い姫満〈き・まん〉を守るために、やむを得ず亡き夫の兄である摂政の気を引いて取り入った――太后の語った過去は、母親としての悲痛なまでの覚悟を感じさせるものだった。彼女の子を思う気持 […]
練兵中の少雍〈しょう・よう〉に熱視線を送る姫満〈き・まん〉。動揺し転倒した少雍は、笑い声をあげた侍衛たちを怒鳴りつけた。少雍は大王の御前で取り乱したことを謝罪するが、相手は“大王” […]
「太后とは距離を置け」と警告する妲喜〈だつ・き〉。しかし姫満〈き・まん〉――中身の妲喜は、逆に“良き息子”を演じて太后と親しくし始めた。親子の確執の理由を勝手に決めつけ説教までする […]
退屈そうに大臣たちの奏上を聞く大王。それもそのはず、外見は姫満〈き・まん〉でも、中身は妲喜〈だつ・き〉なのだ。彼女は大王としての生活の煩わしさに、早くもうんざりし始めていた。朝議の […]
月が怪しく光る夜。妲喜〈だつ・き〉は思いを寄せる少雍〈しょう・よう〉の部屋へと向かうため、王宮内の塀に縄を掛けてよじ登っていた。そこへ通りがかった大王・姫満〈き・まん〉は曲者が現れ […]
周の都きっての料理人・妲喜〈だつ・き〉は、無類の面食い。理想が高すぎるせいで運命の人に巡り会えずにいたが、ある日、町で見かけた青年にひと目惚れをする。相手が一品侍衛の少雍〈しょう・ […]