モンゴル軍と和議を結ぶことを決心した賈似道(か・じどう)。王堅(おう・けん)と宋世廷(そう・せてい)は反対するが、賈似道は独断で使者を送り、領土を譲渡する取り決めを済ませてしまうの […]
死期を悟ったモンケは、深い悔恨のなかにあった。つまらぬ対抗心からフビライの忠告を無視して南征へ出発し、彼に出陣を命じなかったばかりに、多くの兵を失った。過ちを悔いたモンケは、「これ […]
東路軍の惨敗により、釣魚城攻略作戦は破綻した。長引く豪雨も、戦況に悪影響を及ぼしている。将軍たちは一時撤退を進言するが、フビライの反対を押し切って出陣した手前、モンケも承知する訳に […]
トレゲネとガイミシュが相次いで世を去った。邪魔者が消えたものの、モンケの心は晴れない。祈祷師が残した不吉な予言が気になるが、なにより、間近に迫った南征を成功させられるかどうかに、モ […]
兵権を返上したフビライを、モンケは金蓮川へと帰すことを決めた。ガイミシュは「虎を野に放てば災いを招きます」と猛反発するも、大ハンの決意を覆すことはできなかった。フビライが金蓮川に戻 […]
「この身を捧げたら、フビライ様への憎しみが少しは減る?」――クサアルは我が身を捧げて、フビライとアリクブカの争いを終わらせようとしていた。しかし、その行為がフビライへの愛ゆえのこと […]
チャブイからの連絡が途絶えたことを不審に思ったフビライは、金蓮川へと急いだ。やがて、関所が朝廷からの命令で封鎖されていたことを知り、フビライの不安はより色濃いものとなっていくのだっ […]
アラムダル一行は、なんとかフビライが不正を働いていた証拠を探し出そうと悪戦苦闘していた。しかし、必死になって調べてみても疑惑の端緒すらつかむことができない。策を練り直したアラムダル […]
フビライがシレムンの命を救ったことの是非を巡って、アリクブカとモゲは口論に。そしてそれは、殴り合いにまで発展してしまう。モンケはこの一件で、モゲがフビライに心酔していることを目の当 […]
出陣を前に、モンケが大理討伐の成否を占わせたところ、結果は大吉と出た。「しかし――」と祈祷師は続ける。「この勝利は大ハンにとって、凶事の前触れでもあります」。そして、"美 […]