傅瑤の手はずで趙飛燕に続き、妹の趙合徳も後宮に入った。成帝の寵愛の対象はやがて合徳へと移り、溺愛の度は日ごと増していった。恭王の病状は少しも好転しなかったが、妻の丁姫が男児を出産。 […]
政務に嫌気のさした成帝の楽しみはお気に入りの側室と過ごすことだった。そんな変化を見透かしたように策を講じたのが定陶で暮らす傅瑤だ。皇帝主催の宴に、養女として育てた趙飛燕・趙合徳の姉 […]
成帝とその叔父である大司馬将軍・王鳳の対立はしだいに表面化し、王鳳が病気を理由に調停に参内しない事態にまで発展した。母・王政君や政務の補佐役・斎育は冷静に対応するように求めたが、成 […]
兄が自分の罪を被って死んだことを知った傅瑤はようやく宮廷を去ることを決意するが、王政君への恨みは変わらなかった。定陶に向かう途中、美しい少女姉妹(趙宜主と趙合徳)を見つけると、その […]
宮廷を出なければいけない日が近づいても、傅瑤にはまったくその気がなかった。新しい皇帝が即位すると、その兄弟は遠い領地に赴任することが漢王朝の定めであったが、彼女の権力への執念や皇太 […]
聡明な許娥は懸命に劉 に尽くしたが、その寵愛を得られることはなかった。やがて元帝が病に倒れ、皇后らの面会もままならない状態となった。元帝は世継ぎに悩み、現皇太子の廃位と新皇太子の即 […]
傅瑤は劉 の恋人・銀歓に言葉巧みに近づくと、「下級女官でも皇太子妃になれる」とそそのかし、すっかりその気にさせた。傅瑤の計略通り、劉 と銀歓の仲はしだいに深まり、ついには銀歓が子供 […]
「宮廷で寂しく老いるより、民を戦から救いたい」と言って匈奴のもとに嫁いでいく王昭君を、王政君、傅瑤、馮媛のかつての友が涙で見送った。王政君は傅瑤と昔の仲に戻れたと思ったが、それはま […]
蕭育の父・蕭望之の投獄は政敵・石顕の陰謀であった。王政君は蕭育を伴い蕭望之のもとを訪れ、元帝に謝罪するよう説得するのだが、蕭望之は恥に耐えるより自ら死を選んだ。元帝はこれを惜しみ、 […]
獣苑での騒動以来、元帝の心はすっかり馮媛に傾き、彼女の枕元には皇帝の愛の証しとも言うべき簪が増えていった。傅瑤のもとには一人の宦官が現れた。それは彼女が官職を与え、長安の都から遠ざ […]